皆さんこんにちは
しえるです😊

今回は、論文を読んでみました。
僕はダンス、特にコンテンポラリーダンスをしていて、ゆくゆくはダンスのワークショップなど開けるようにしたいと思ってます。そこで最近興味を持っているダンスムーブメントセラピーについて知識、知見を深めようということで
「バレエ・ダンスセラピーの治療的効果についての文献研究」
という論文を読んでみたのでアウトプットしてみたいと思います💃

このブログを読んで、皆さんが「自分で踊ってみる」ということに興味を持ってくだされば嬉しいです✨




ダンスムーブメントセラピーとは

ダンスムーブメントセラピー(以下ダンスセラピーとします)は、「個人の情緒、身体、認識を統合する心理療法的プロセス」と定義されており、平たく言えばダンスを通じて心と身体をつなぐ事を目的に活用されている手段です。

具体的な方法としては、思いや考えを言語化するのではなく、気持ちを表現する際にダンスや身体活動などの身体言語を用いて表現します。


本書参考文献によると、
「ダンスは遊び、自由になることが許される場。人と人をつなぎ日常を新生させてくれる。回転や後退、繰り返しなど日常生活の動作とは異なるダンスとしての動き、その非効率性こそ日常を超える仕掛けである。ダンスセラピーの空間は動きやリズムを共有し、他者と交流する心地いい場所であり、ダンスは非現実的な時空間で枠組みされたイメージを繰り広げる遊びである。」
と記されています。

つまりダンスセラピーは
①ダンスならではの身体の動かし方
②非現実的で自由な空間
③感情や見た物聞いた物のイメージ

この3つの要素により個人を非日常へと連れ出してくれる一種の遊びということのようです。


これを聞いて『でも私はダンスなんて踊ったことないし、とても上手になんて踊れないです。』と思った方もいるかもしれません。

でもご安心ください😊

同文献にはこのようにも記されています。
「ダンスセラピーは個人の身体能力に応じてその人なりの動きが織りなす身体表現であり、ありのままで許容される身体活動である。」
つまり、その人個人の身体的特徴、身体能力に応じてその人特有の動きが作り出されるので、そもそもそこに上手い下手などの優劣は全く問題ではないということになります。


またセラピー・心理療法と聞くと、精神を病んでしまった人向けのように感じて『自分には縁遠い話ではないか』と感じた方もおられるかと思います。
しかし、もちろんそういったリハビリや治療を目的にした物もありますが、自己表現によって「自己とはなにか」について考えるダンスセラピーも存在します。




ダンスセラピーの効果

ここまでダンスセラピーは一種の遊びであり、技術やセンスは関係ないんですよということを話してきましたが、ここからはダンスセラピーをすることにより得られる効果を見ていきたいと思います。

①動きやリズム、肌のふれあいを通じて、心と体のこわばりをほぐす
②自己を見つめ直す機会をつくる
③人間の表現要素に働きかけることにより心身の調整力を促す
④人間が本来持つ自然で豊かな表現や創造性を引き出す

以上4つが今回の論文であげられていたダンスセラピーの効果です。
また④に豊かな表現や創造性とありますが、ダンスセラピーは何をどう表現するかといった技術や発想のセンスは重要ではなく、あくまで心と身体を繋ぐ、自己を見つめるというプロセスに重きをおいています。それなので「その人らしい豊かな表現」が出来ればそれで良く、ある意味自己完結型の表現と言えます。





ダンスセラピーにおける感情表現

ここまでダンスセラピーについて見てきましたが、
最後に本論文で印象深い部分を紹介して締めたい思います。

「そもそも感情表現は身体的なのである。心の内に生じたものが体を通じて感情になる。ダンスセラピーは踊る療法ではない。感情を身体的に表すことから、表現は始まり、自分と向き合うことからダンスセラピーは始まっているのだ。」



ありがとうございました😊