こんにちは!ケルトです。書評第4弾になります!今回はこちら、保険に関する本です。広義でマネー本にカテゴライズされると思います。実体験を交えてアウトプットしていきたいと思います!
【きっかけ】
この本を読むことになったきっかけは、私が個人的にお世話になっている独立系FPさんのつながりでした。実はこの本の著者(後田さん)と、そのFPさんは家族ぐるみの関係だそうで、FPさんが提供したデータが本に使われているそうです。
そのFPさんが紹介してくださったこともあり、読んでみようと思いました。2019年2月でやや時間が経っていますが、保険とは何か?と本質的な意味を考える上でとても勉強になりました。
【結論】
いきなり結論から申し上げます。いろいろと書いてありましたが、以下3つだと考えます。
① 保険の本質を知ることで、よくわからない漠然とした不安につけこんで煽ってくる保 険会社の常套文句を疑うことができる。
② 健康保険の仕組みを熟知すれば、一定額の貯蓄にてたいていの病気はなんとかなる。それでも足りないものを民間保険で補う。
③ 保険は現役世代が緊急、重大な自体への備えのために期間限定で利用するもの
【保険の本質】
保険はいらない、というタイトルのとおり、痛烈に民間保険のことをディスっています。生命保険会社にて働いておられるLIBERメンバーの方がいらっしゃったら大変恐縮ですが、紹介します。
保険とは、滅多に起きないが、一度起きてしまうと個人では負いきれない経済的リスクを、多数の人間に分散して支え合うこと
あー、だから自動車保険は絶対に加入しなければならないですね。万が一自分が加害者になり、人を死傷させてしまったら絶対に背負えませんから。また保険に貯蓄などの機能を持たせてはいけないこともわかります。話はそれますが、妻は貯蓄型の保険に加入していましたので解約してもらいました(^^;その代わりに積立NisaやiDeCo満額積立です。
この保険の本質を理解すると、現代のような「人生100年時代」というのは保険の本質から外れてしまうことも理解できます。
そもそも長寿は保険の仕組みになじまない
と著者は言い切っています。なぜならば長生きすればそれだけ病気にかかるリスクが増大するためです。「滅多に起きない」ではなく、「頻回に起きてしまう」ことになります。であれば保険会社としても、利益をあげるためには保険料を上げるか、保障内容を少なくするくらいしかありません。
【健康保険は最強】
民間保険では絶対にカバーできない保障を、なんと日本という国が手厚く提供してくれています。これは私もまさに体験しましたから、身にしみて感じます。
国民皆保険ですから、どんな年齢の方も、どんな大病に罹ったとしても治療費は1割~3割負担で済みます。しかも高額療養制度がありますから、1割~3割負担でも高額な場合は収入に応じますが、月に10万程度の負担で済む制度まであります。
私の例を紹介します。2019年7月7日~9月9日の2ヶ月間、私は抗がん剤治療のために入院しました。その時の費用は以下です。
・食費 52,900円
・インターネットや冷蔵庫などのベッドサイド付属の使用料 34,560円
・入院治療費 172,800円
合計すると約26万円でした。抗がん剤治療をしていますから、本当に私にかかった費用は数百万円にものぼります。これを国が大部分をカバーしてくれているわけです。
しかも当時は奥さんは育休中であり働いていませんでした。雇用保険における育休手当です。さらに私は健康保険における傷病手当(病気などで働けない期間、月収の2/3の給与を保障してくれる制度)まで利用でき、2人とも働かずとも数ヶ月は全く問題なく生活ができた経験があります。日本という国の公的な制度はここまで手厚いのかと感嘆したものです。
これは私たち夫婦がともに会社員であるからなし得たことです。自営の方は公的な保障が会社員の方よりも薄いですから、収入保障保険など、民間保険の活用を検討してもよいとさすがに著者もおっしゃっていましたね。
【最後に】
人生において大きな支出を占める保険。深く考えずに「周りが入っているから」「保険会社が言うことも最もだから」とわりと短絡的に契約してしまっていることも多いかと思います。特に日本人は傾向として不必要な民間保険に加入してしまっているということもよく聞きます。
私の場合はがん経験者ですから、実は生命保険など入ることができません。住宅ローンを組む際の団信にも加入できませんでした(泣)まさに妻におんぶにだっこ。一生頭が上がりません(^^;
独身か、既婚でも子供はいるのか、などステージによって正解は多数存在します。どの保険に加入するかは絶対的な正解はありません。自分にとってベストな保険の選び方、保険との付き合い方について、この本はわかりやすく教えてくれていると思います。私にとっては大変良い本でした。
本日も書評記事を読んでいただき、ありがとうございました!