『みんなのフィードバック大全』三村真宗(光文社)
🤞イベント参戦時のチートシート(すぐ内容忘れるので)🤞
【目次】
第1章 フィードバックとは何か
第2章 ポジティブフィードバックをマスターする
第3章 ギャップフィードバックをマスターする
第4章 コーチャビリティを身につける
第5章 経営戦略としてのフィードバック
【第1章】フィードバックとは何か
コンカー流フィードバックの5つ基本理念
1.マインド
・後ろ向き・責める気持ちではなく、建設的に・成長を願って
2.種類
・ギャップフィードバックだけでなくポジティブフィードバックも
3.方向
・上司から部下だけでなく部下から上司、同僚間、斜めも
4.受け止め方
・伝え手のスキルだけでなく受け手のスキルと心構えを
・コンカーでは受け手の能力のことをコーチャビリティと呼んでいる)
5.組織的な取り組み
・マネジメントスキルや個人スキルだけでなく経営戦略・組織文化として取り組む
【第2章】ポジティブフィードバックを身につける
ポジティブフィードバックの5W1H
WHY=マインド
①相手の成長を願う:すべての源泉
②相手に関心を持つ:関心を持てば気づける
③気恥ずかしさを捨てる:慣れてしまえば習慣化できる
When
④リアルタイムに:早ければ早いほど効果が高まる
⑤こまめに:気づいたらすぐ、軽く、カジュアルに
Who
⑥上司にも、誰にでも:上司もポジティブフィードバックは嬉しいし成長の糧になる
⑦他人と比較しない:他人と比較されても嬉しくない
⑧過去と比較する:成長を実感できる
Where
⑨メールや文章でも:あとでじんわりと沁みる効果も
⑩他者の前でも:ミーティングやCC付きメールで
What
⑪「なぜ」を使って具体的に:「すごくよかった」ではなく「何がどうよかったのか」
⑫結果だけでなくプロセスも:再現性が高まる、失敗からも学びを得られる
How
⑬できて当たり前と思わない:人によって基準を変える。進捗や努力があれば称える
⑭心からほめる:おだては見抜かれるし、時には信用を失うリスクも
⑮次のゴールを与える:小さな”あと一歩”は受け入れられる
○「よくできていますね。特にグラフの見せ方が上手です。さらに、色づかいにひと工夫を加えると、もっとわかりやすくなりますよ。」
×「よくできていますね。特にグラフの見せ方が上手です。だけど、色づかいにひと工夫があった方が、もっとわかりやすくなりましたね。」
⑯なってほしい姿をイメージして:ピグマリオン効果でほめて伸ばす
ピグマリオン効果:人は他者から期待されるほど成長が加速する現象(反対はゴーレム効果)
⑰第三者を活用して:ウィンザー効果で信ぴょう性を高める
ウィンザー効果:利害関係のない第三者が発信した情報は信頼されやすい心理的傾向。おだてやおべっかの要素が存在しなくなり、受け手が内容を信頼できる。
【第3章】ギャップフィードバックをマスターする
ギャップフィードバックの種類
軽め:気づきのフィードバック
・ちょっと気づいたことを本人に気づかせてあげる
・日常的に、カジュアルに、軽く始めて、さらっと伝える
重め:改善要求のフィードバック
・見過ごすことのできない改善点を本人に伝え、改善を要求する
・年に数回、しっかり準備した上で、毅然と伝える
ギャップフィードバック準備の6つのRight
Right Occasion:適切な機会に
・プレゼンや顧客訪問のすぐ後など正しい機会に
Right Environment:適切な環境で
・他人のいる場所やメール等は避ける
・「1対1かつ口頭」が鉄則
Right Tone:適切なトーンで
・失敗に対しても、叱責ではなく、温かく、敬意を持って
Right Atmosphere:適切な雰囲気で
・日常的にポジティブ9:ギャップ1の広津で”FBの濃度”を上げておく
Right Relationship:適切な関係性で
・普段から信頼し尊敬し合える関係を築いておく
・「あなたからは言われたくないよ」の関係性では相手に伝わらない
Right Motivation:適切な動機で
相手の成長を心から願って
ギャップフィードバックにおける「ソラ・アメ・カサ」の基本的な考え方
ソラ:表層課題
・事象として起きている表層課題を合意する
・表層課題の根拠となるデータ、結果生じている悪影響も共有する
※伝え手と受け手の間でソラやアメについての合意ができていないのに、伝え手がいきなり「こうすべきだ」と結 論づけても、受け手は戸惑うばかり。
アメ:深層課題
・表層課題を引き起こしている根本原因を特定する
カサ:打ち手
・根本原因を解消するために必要な解決策を導き出す
これをベースに以下の22個のプロセスフレームワークを解説
【第4章】コーチャビリティを身につける
コーチャビリティとは、「他者からの助言に心を開き、時には苦言すらも自己の成長に転化できる能力」ことです。
コーチャビリティを構成する要素を抽象化してシンプルに考えてみると、「成長意欲の高さ」と「忌避=耳の痛い話から逃げたくなる気持ち」の2つに分解できます。
ギャップフィードバックの受け手は、やみくもにすべての指摘や助言を受け入れるひつようはなく、時には受け入れない権利もあるということです。(略)ビジネスの世界では、しばしば「数字を優先すべきか、それとも顧客満足を優先すべきか」のような価値観の違いから生じるジレンマに直面します。そうした際に問われるのは自身の信念であり、ギャップフィードバックを受け入れずに信念を貫いたとしても、コーチャビリティが低いわけではありません。
「信条に反するので受け入れないのか」、それとも単に忌避の気持ちから生じる「耳が痛いから受け入れたくない」のか、この2つを混同しないように注意すべきです。
ネガティブな反応をコントロールする3つのステップ
①心構え:無知の知
・時には自分から求める(特に管理職の場合)
・漠然ではなくポイントを絞って聞く
ー「○○についてのフィードバックをしてほしい」
・「Who」と「What」を分けて考える
ー「この人に言われたくないんだけど、内容は納得できるので受け入れよう」
ーギャップフィードバック準備の6つのRightのRight Relationshipの逆の視点
・上手に自己暗示をかける
②傾聴
・耳の痛い話であっても心を閉ざさない
・反論や言い訳をしたくても最後まで聞く
・どうしても解きたい誤解があれば、最後に冷静に伝える
・「そんなつもりじゃなかったのに」と考えないように努める
ー「意図」と発生した「影響」は分けて考えるべき
③受け止め
・感謝の念を伝える
・役に立つ部分が何であったかを自分の言葉で説明する
ー「○○という部分が自分の弱点であることがよくわかりました」
・聞き流す権利
・フィードバックを成長の糧にするかはどうかは自分次第
「Feedback is a Gift」