古来の人間の姿を考古学、生物学から考えていくって言う話は結構聞いてきたけど、ゴリラの研究から人間を考えるって面白い視点だなぁと思った。
テクノロジーへの傾倒が進む現代において、人々のつながりが薄れ、核家族、孤食、高齢化をはじめ、孤独を感じる人が増えてきている。
インターネット上では得られない身体的なリアルのつながりを取り戻すこと。それがこれからの社会を平和へと導き、幸福に生きる術である、と著者はいう。
肌で感じたそれぞれの孤独と生きづらさ
何かあったときにSOSを出せないとか、地域の中でのつながりがないまま、孤立していく人が増えているのは本当に問題だなと思っていて。
私自身も一人暮らし、ぶっちゃけ寂しいことも多い。自分が体調悪くした時や誰かの助けが必要な時、呼べる人いるかなぁって考えたり。
1人で家にいると1日誰ともしゃべってないなぁとか思ったりして。
以前使っていた通訳系アプリでも利用者の多くが寂しさを紛らわすためにアプリを使っていると話していた。その中には学校に行けない子供たちがいたり、一人暮らしの中年層も多かった。
小学生の時、少しだけ仲良くしていた男の子がいたが、数年前に少年院に送られたことを聞いた。根はすごくいい子だと感じていた分、とてもショックで、彼の内面問題に向き合ってくれる人が少なかったのかもしれないなと想像している。
中学生の頃は、学校内では制服を着て、給食を食べているのであまり分からないのだが、プライベートで友達の家に行くと、ものすごく貧しい暮らしをしていて、ヤングケアラーのような生活をしている友達もいた。
いろんな問題があるけれど、これからの時代、分断や孤独がない社会を作っていくために地域社会の助け合いや、心のつながりをどう保っていくかってすごく大事だなと思った。
具体的に何ができるか考える
福祉の仕事をしている私の母も、これらの問題について考えていたようで、地域食堂を立ち上げた。
子供たちはもちろん、孤食している地域の人たちも、みんなが同じ食卓を囲めるようにという意味でつながり食堂という名前になった。
母を手伝う傍ら、自分も子供と遊んだり、一緒にご飯を食べたりして、気づけば1年が過ぎていた。
初めはまばらだったお客さんも今では50人ぐらいは来てくれるようになり、ご飯を食べた後に子供たちを集めて読み聞かせをしたり、大人子供混じってボードゲームをしたりしている。
昨日はひな祭りに向けて、ちらし寿司やわらび餅が振る舞われた。
何度か行っているうちに仲良くなった女の子2人(3歳、6歳くらい)に「一緒に食べよう〜」と手を引かれ、一緒に食卓を囲んだ。2人の女の子は、兄弟1人とお父さんと一緒に来ていて、はじめこそ美味しそうにご飯を食べてくれるのだが、途中から飽きてしまったのか、畳の部屋をごろごろ、、、途中から全くご飯を手につけてくれなくなってしまう。🥹
父さんがテーブルの向こう側から一生懸命腕を伸ばして、「座りなさい!」と言いながらご飯をたべさせる。これを子供3人分、親が1人でやらなくちゃいけないのかと思うと、ぞっとするほど大変だなぁ。昨日は私や周りの子供たちが一緒に食べようと声をかけて、その後多少は食べてくれたが、親御さんの苦労は計り知れない。😓
途中で男の子がトイレに行きたくなって、子供2人から目を離さなくちゃいけなくなったり、1人で3人の子供と外出するの、本当に大変!
つながり食堂にはボランティアさんも多く来てくれていて、前回はお客さんと同人数くらいに。😂
ただ食べるだけではなくて、一緒に作業しながら、子供とも関われるからかな。
子育てに悩むお母さんだったり、人と関わることが少なくなったご老人だったりとかがそういう場でつながって、一緒にご飯を作って食べられる場であることもすごく喜ばれている。
地域食堂をやっている場所は、もともと児童館だった建物で、他にも不登校の子に昼間の居場所を作る目的で、遊び場を提供している人もいる。
学校にいけない子も普通の子も一緒に遊べる場所がある。そこで生活物品のフリーマーケットをやっていたりもしている。
そういうつながり拠点がどんどん増えていったら素敵だなぁと思う。
小さなことからはじめてみる
私たちが普段生活で意識できることってなんだろう。
最近外食も高くなってきてるし。フランスに留学した時にいいなと思ったのは、お互いの家に招いてご飯を食べたりするのがすごい気軽に行われていること。
割とその日のアポでご飯行けるみたいなフットワークの軽さ。
とある動画でフランス人配信者は、「日本の友達と遊ぶには大体いつも1ヵ月前のアポイントが必要なことにショックを受けた!」と言っていたのを思い出す。😂
「友達関係に対する人生の優先度がそんなに高くないんだろうなぁって、、、。」と残念がっていて、、、。
この辺がもうちょっと軽くなると楽しいのになぁ。でもこれは自分だけじゃ解決できない問題だから難しいけど、それでなくても友達と日々普通にオンラインでご飯食べようとかでも楽しいかもしれない。
自分のできる範囲で、周りとのリアルな関係を大切にしていきたいな、というお話でした。ではまた!