※本記事は、OSIRO社のコミュニティ献本企画に参加し、献本を受けて執筆しました。
最初に出てきた感想は文学や小説をもっと読みたいという感情でした。
理由は単純で、人生を豊かにすると感じたからです。
文学や小説は登場人物を通して、自分を知ることが出来ると思っています。
登場人物たちと自分の間で似ているところもあれば、似ていないところもあります。
たくさんの登場人物を知っていく中で自分を分析し、形成することが出来ると思います。
また、自分が登場人物の立場だったら、、、?みたいな想像と思考の訓練ができます。
頭の体操にうってつけですね。
このような体験ができるのは、文学ならではでしょう!
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平野さんは本の中で多くの文学の内容を取り上げて説明しており、平野さんの文学に対する考え方が面白かったです。
また、単に文学の内容だけでなく、作家の人生や考え方、また行ったことと関連付けて文学を分析しているところも良かったです。
「文学が何の役に立つか」という命題に対して、本全体を通して、何の役に立つかを読者に伝えたかったのかと考えました。
あるいは文学に興味を持たせて、文学を読ませ、実際に読者自身が文学がどのように役に立つのかを実感するよう促しているのかもしれません。
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平野さんは「分人」という考え方に言及されていましたが、面白い考えだと思います。
「分人」という概念が出てくるということは、人は、自分を含め、他人を一貫した見方で見たいという欲望があるのかもしれません。
実際、環境によって自分は変わることの方が自然だと思います。
話す相手によって自分の性格が変わることは頻繁に起こりえます。
そのため、一貫した自分がいないことは当たり前のことです。
しかし、一貫していないと人を分類することが難しいため、つい「あの人はこういう人だ」や「自分はこういう人間である」と定義をし、カテゴリーにあてはめます。
わかりやすいので良いですが、考え方を制限する危うさもあります。
この辺に関しては、占いやMBTIと同じニオイを感じますね。
人はわかりやすさを求めるので、仕方のないことなのかもしれません。
まあ、アイデンティティの確立という意味では、自己の一貫性は重要ですね。
まとめると、個人的に「分人」は当たり前だと思っています。
しかし、平野さんが言語化してくださったので、より「分人」に対しての考えが深まりました。
ありがとうございます。
貴重な機会を頂きありがとうございます。
ここまで読んでくださった方々にも感謝しております。
#文学は何の役にたつのか
#BookCommunityLiber